ものみの塔との裁判書面を公開
ものみの塔と裁判をしている件。控訴審で、私から提出した控訴人第2準備書面を期間限定公開中。「寄附の目的と使途の乖離」について述べた第5章の(4)ものみの塔が寄附者に寄附金の使途を誤認させ続けていることについて。
(4)使途を誤認させるおそれ
被控訴人は、「公式ウェブサイトで寄附がどのように用いられるかについて説明を行い(乙13の2、乙14)、その説明に沿って使用しているから、その記載には何ら虚偽はない。よって、寄附される財産の使途について誤認させるおそれはない。」と主張するが(控訴答弁書5頁)、これを否認し、争う。
児童性虐待訴訟で敗訴している統治体に寄附の使途の決定権を委ねるということは寄付の勧誘ページには一切記載されていないからである。
統治体に使途の全権を委ねることは被控訴人の別のウェブページで読み取れることではあるが、児童性虐待訴訟で敗訴しているという統治体の「正体」については、被控訴人のウェブサイトに一切記載されていない。
これがただちに虚偽であるとは言い難いが、虚偽はないから寄附の使途について誤認させるおそれはないという主張は成り立たない。たとえ虚偽はなくとも、統治体の抱える重大な問題を伏せて「宗教活動・人道活動の支援」に使うとして寄付勧誘することは、寄附の使途について誤認させることそのものだからである。
被控訴人は、『神社が被災者支援等の公益目的のためであるとして寄附を募りながら、実際には神社社殿の補修費用に使用したり、宮司の生活費や遊興費に費消したりしていた場合には、「使途について誤認させるおそれ」があるとされよう。しかし、本件においては、そのような事情は全くない』と主張する(控訴答弁書5頁)。
しかし、本件において、まさにそのような事情が存在する。被控訴人は、「宗教活動・人道活動の支援」というクリーンな目的を掲げて寄附を募りながら、実際には、重大な問題を抱える統治体に寄附の使途の全権を委ねている。寄附者は、児童性虐待裁判で敗訴するなど寄附者保護の観点から看過できない事情を有する者に、自身の寄附の使途が委ねられているとは通常想定しない。
したがって、本件は「使途について誤認させるおそれ」があるどころか、現在に至るまで寄附者を誤認させ続けている状況にある。
また、被控訴人は寄附金の海外への送金を認めた上で、海外の事情に不認知、不干渉(被告第2準備書面1頁)を主張している。であれば、被控訴人は、海外へ送金後の寄附金の使途を知らないはずである。しかし、被控訴人は「神社の被災者支援で集めた寄附を宮司の遊興費に充てるようなケースが本件にはない」と主張する。被控訴人の主張には、一方で知らないと述べつつ、一方では適正と述べる矛盾が発生している。これが、まさに「使途について誤認させるおそれ」である。


