エホバの証人による寄付金流用裁判、ものみの塔側証拠資料「乙37」－その2

宗教法人が家族を引き合いに出すとき、何が起きているのか？

現在、「ものみの塔聖書冊子協会」（エホバの証人）に対して、不当な寄附勧誘を問う民事訴訟中。これに関連して、ものみの塔側が私のブログやSNSへの投稿を大量に証拠資料として提出している。以下、ものみの塔が提出した「乙37号証」。私のXへの投稿。

土日昼休み返上で電話しまくって家族からもクレーマー扱いされ報道各社の全無視くらい孤独にさいなまれつつも、コンプリート癖があるため、とりあえず調べた全拠点に電話することにひたすら集中し、運よく連携して頂ける人も得て達成したものの、若干めんどくさくなってきたが、もうひと頑張りと思う者 https://t.co/4qHI7MlyrI

— 山羊男 (@jw2nd_com) April 12, 2025

このクレーム電話というのが、エホバの証人が記念式で使用する公共施設600ヵ所に電話したときのこと。

エホバの証人が記念式で借りる公共施設が、飲食禁止・アルコール禁止であることが多いのだが、教団側がそれを無視して赤ワインなどを持ち込むケースがある。これに対するクレーム電話を各公共施設へ入れた際のこと。

以下、ものみの塔の裁判準備書面より。

こうしたクレーム行為について、原告は自らのXにおいて「土日昼休み返上で電話しまくって家族からもクレーマー扱いされ」と記している(乙37)。 原告の行為は、通常の意見・苦情などの域を超えた、明らかに社会的相当性を逸脱した行為である。原告の家族が原告を「クレーマー」扱いするのも当然である。

※原告というのが私のこと。

昨日の記事に続いて、当初は裁判用の準備書面として用意していたものの、第一審が結審してしまったためお蔵入りとなった私の反論の下書きから。今回、一部加筆修正してある。

※以下、被告＝ものみの塔のこと。

＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝

全国600ヵ所（※実際は半分程度）ものアルコール禁止施設に赤ワインを持ち込む被告の関係団体の行為こそ、社会的相当性を逸脱している。

また、その行為をとがめられても式典を続行した実績があり、被告の一部下部団体による記念式開催こそ公共性を著しく損なう行為である（エホバの証人による寄付金流用裁判、ものみの塔側証拠資料「乙35」－その1）。また、同団体は、この反社会的行為を指摘された途端、逃走するという公益性の求められる宗教法人にはあるまじき行動をとっている。

原告は当該のXの投稿を一種のユーモアとして行ったものであり、被告はこれを理解していないか、意図的に無視している。また、社会的責任を放棄した行動を繰り返している被告に、原告の家族の心境を分かったように「当然である」と書かれるのは心外である。

原告としては、被告がいったい何のためにこのXの投稿を持ち出してきたのか理解に苦しむ。反社会的組織に家族の存在を知られているとでも脅したいのだろうか？

被告がこの投稿を証拠として持ち出した意図は不明だが、もしも家族の存在をちらつかせることで心理的圧力をかけようとしているのだとすれば、宗教法人として到底許される行為ではない。

＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝

ここまでが下書き。裁判の準備書面にするには、もう少し適切な表現にする必要があるだろうが、今回は、ほぼそのまま記載している。

そもそも、私はものみの塔による宗教虐待の被害者であり、エホバの証人の輸血拒否という命に関わる非科学的教理で命まで落としかけている。また、ものみの塔が主導し、現在でも撤回していない「体罰を必要とする、または体罰を推奨する」宗教虐待教理を真に受けた親から、通算500発以上の暴力を受けた。

そんな被害者に対して個人攻撃に終始するというのが、ものみの塔聖書冊子協会。まさにカルトの振る舞い。これが、果たして「宗教法人」として社会に認められるべき団体の姿なのだろうか。私には、そうは思えない。

この裁判は、ものみの塔聖書冊子協会が宗教法人として社会的責任を果たしているか？寄附勧誘の在り方が適正か？その本質を問う闘い。今後も、裁判の進捗とともに、事実と論点を丁寧に発信していく。

私は来年はこの裁判の控訴審に臨みます。読者の皆様はどうぞよいお年をお迎えください。