控訴審の判決文を公開
ものみの塔と裁判をしている件。控訴審で私が負けているんだけど、今日はその判決文を期間限定で一部というかほとんど公開。1か月くらいで非公開とします。また、一部固有名詞は伏字にしていますので、あしからず。控訴訴人は私、被控訴人はものみの塔。
控訴審が核心部分から逃げている点などについてのツッコミなどは、明日以降の記事にて。
主 文
1 本件控訴を棄却する。
2 本件附帯控訴を却下する。
3 控訴費用は控訴人の負担とし、附帯控訴費用は被控訴人の負担とする。
事実及び理由
第 1 当事者の求めた裁判
1 控訴の趣旨
(1)原判決を取り消す。
(2)被控訴人は、控訴人に対し、1000円を支払え。
2 附帯控訴の趣旨
(1)原判決を取り消す。
(2)本件を○○地方裁判所に差し戻す。
第 2 事案の概要 (以下、略語は、新たに定義しない限り、原判決の例による。)
1 本件は、控訴人が、被控訴人の管理運営するウェブサイト(本件サイト)を通じて、被控訴人に1000円を寄附したところ(本件寄附)、被控訴人による寄附の勧誘が法人等による寄附の不当な勧誘の防止等に関する法律(不当寄附勧誘防止法)3条3号に違反するものであったとして、被控訴人に対し、不法行為による損害賠償請求権に基づき、1000円の支払を求める事案である。
原審は、本案前の答弁に対する判断として、本件訴えの提起が訴権の濫用に該当するとはいうことができないとした上で、被控訴人による寄附の勧誘が不当寄附勧誘防止法に違反しているとは認めることができないなどとして、控訴人の請求を棄却したところ、控訴人が本件控訴を提起し、被控訴人が本件附帯控訴を提起した。
2 前提事実、争点及び争点に関する当事者の主張は、次のとおり補正し、後記第3の2のとおり当審における当事者双方の主張を加えるほかは、原判決の「事実及び理由」欄の「第2 事案の概要等」の2及び3(原判決1頁26行目から同8頁19行目まで)に記載のとおりであるから、これを引用する(ただし、「原告」を「控訴人」に、「被告」を「被控訴人」にそれぞれ読み替える。以下同じ。)
(原判決の補正)
原判決2頁9行目の「以下「本件寄附」という。」を「以下「本件寄附」といい、本件寄附に係る金員を「本件寄附金」という。」に改める。
第 3 当裁判所の判断
1 当裁判所も、原審と同様、控訴人の請求は理由がないものと判断する。その理由は、次のとおり補正し、後記2のとおり当審における当事者双方の主張に対する判断を加えるほかは、原判決の「事実及び理由」欄の「第3 当裁判所の判断」の1及び2(原判決8頁21行 目から同12頁1行目まで)に記載のとおりであるから、これを引用する。
(原判決の補正)
原判決10頁4行目の「原・被告間」を「控訴人・被控訴人間」に改める。
2 当審における当事者双方の主張に対する判断
- 控訴人の主張に対する判断
控訴人は、本件サイトに記載されたとおり、「世界的活動」を目的として被控訴人に対してする寄附が世界的な宗教活動及び人道活動に用いられるものと信頼して本件寄附を行ったものであるが、実際には本件宗教団体に係る米国の統治体が児童性虐待裁判により多額の賠償責任を負っており、本件寄付金がこれらの裁判費用等に流用されている蓋然性が高く、このような寄付金の使用主体の実態が本件サイトに記載されていれば本件寄附を行うことはなかった旨主張する。
しかし、引用に係る原判決認定、説示のとおり、控訴人は、本件寄附をする以前から、本件宗教団体に係る海外の団体が児童性虐待に係る訴訟を提起され多額の賠償金の支払義務を負い、控訴人に対する寄付金がこれらの支払等に使われているか疑いを抱いていたものである上、当審においても、本件寄附の目的が被控訴人の寄附勧誘の適法性を検証するためのものであったことを自認しているところである。控訴人の上記主張は採用することができない。
控訴人はその他にも種々主張するが、原審における主張と実質を同じくするものか、当裁判所の上記判断を左右しないものであって、いずれも採用することができない。
- 被控訴人の主張に対する判断
被控訴人は、本件を原審に差し戻すことを求めて本件附帯控訴を提起した上で、原判決が本件訴えの提起につき訴権の濫用に当たることを否定した点に弁論主義違反の違法がある として、本件附帯控訴に上訴の利益がある旨主張する。
しかし、被控訴人は本案前の答弁と共に本案の答弁として請求棄却の判決を求め、原判決 は控訴人の請求を棄却したものであるから、被控訴人に不利益な判決ではなく、被控訴人 に上訴の利益があると認めることはできない。被控訴人が種々主張する点は、いずれも被控訴人に上訴の利益があることを基礎づけるものではなく、採用することができない(なお、原判決に、被控訴人が指摘する違法を認めることもできない。)。
よって、本件附帯控訴は上訴の利益を欠き、不適法であるから却下を免れない。
3 結論
以上によれば、被控訴人の請求は理由がなく、これを棄却した原判決は相当であり、本件控訴は理由がない。また、本件附帯控訴は不適法である。
よって、本件控訴を棄却し、本件附帯控訴を却下することとして、主文のとおり判決する。


