ものみの塔裁判:控訴審準備書面を公開、寄附勧誘の恒常的問題と公益的訴訟の結論

ものみの塔裁判の準備書面を公開

ものみの塔と裁判をしている件。控訴審で私から提出した控訴人第2準備書面を期間限定公開中。ものみの塔が私の提訴を「訴権の濫用」だとした附帯控訴に対する反論の第11章後半と結びの第12章。

(3)不当寄附勧誘の恒常性

被控訴人は、「訴権の濫用」を争点とするよりも、控訴人が指摘する寄附勧誘の恒常的な構造的問題について、具体的かつ合理的に反証すべきである。

被控訴人は、控訴人個人の動機に矮小化しているが、本質的な問題は、寄附者の動機や目的を問わず、被控訴人の寄附勧誘が正体隠し、使途の不透明性、説明責任の欠如といった誤認のおそれを恒常的に内包している点にある。

したがって、本件を控訴人個人の動機に矮小化する被控訴人の主張は失当である。本件は、個別の寄附者の事情に還元できない、公益性の高い社会問題として審理されるべきである。

 

(4)「嫌がらせ」との主張への反論

被控訴人が附帯控訴理由書の9〜10頁で挙げる各行為は、いずれも公益性に基づくものであり、嫌がらせには該当しない。被控訴人提出の各乙号証を通読すれば、控訴人の行為が公益目的に基づく正当なものであることは明らかであるが、以下、個別に反論する。

 

  • 寄附が一回限りであるとの主張について

控訴人の寄附動機からすれば、一回限りであるのは当然のことである。

  • 基本的人権否定との主張について

乙19〜乙21は、輸血拒否や体罰等により児童の生命・身体が危険にさらされているエホバの証人の現状を指摘し、改善を求めた公益的提言である。控訴人は信者の人権を否定したのではなく、児童保護という公共的利益に基づく問題提起を行ったにすぎない。

  • ヘイトスピーチとの主張について

乙28〜乙31は、組織的な人権侵害や公共施設での規約違反といったエホバの証人の行為に対する批判であり、特定の属性を攻撃する意図はない。控訴人の最終的な目的は信者の救済であると述べており、ヘイトスピーチには該当しない。

  • 虚偽電話との主張について

乙32の電話は、控訴人自身がエホバの証人の親から体罰を受け、また信者による体罰を目撃してきた経験に基づく合理的な問題提起である。被控訴人が現在も体罰を推奨している以上、虚偽を前提とするものではない。

  • 虚偽記載、名誉棄損との主張について

乙4は、当時の被控訴人の主張内容に基づく事実指摘であり、虚偽ではない。当初、被控訴人は「日本法人である当法人は、海外の裁判費用は支出していない」としか述べていなかったからである。

乙33は、公共施設職員から聞いた事実を記載したものであり、施設の適正利用という公共性・公益目的に基づくものであるため、名誉毀損には当たらない。

  • 宗教行事妨害との主張について

乙35〜乙37は、エホバの証人の公共施設での規約違反や虚偽申請を指摘したものであり、妨害目的ではない。控訴人が「市民」と名乗ったことも事実に反しない。

  • 記念式妨害との主張について

乙38〜乙45は、アルコール禁止施設での規約違反を指摘したものであり、正当な行動である。控訴人は退去要請後、エホバの証人の借用部分には立ち入っていない。また、警察官により「立ち去らせられた」との被控訴人の主張は事実に反する。さらに、控訴人のブログには、控訴人がエホバの証人から複数の迷惑行為を受けた事実も記載されている(共有スペースでの警察への通報、複数人でのつきまとい)。

  • 大会会場への潜入・嫌がらせとの主張について

乙46~乙50の「潜入」は控訴人の表現であり、実際には正面から入場し、歓迎され、通常の来場者以上に丁寧な案内を受けている。会場内でエホバの証人による児童虐待が疑われる複数の行為を目撃したため、児童相談所に通告したものであり、公益性のある行動である。児童相談所は調査を行うと回答している。

  • 寄附前後の批判投稿との主張について

乙51〜乙53の投稿内容がいかなるものであれ、控訴人の寄附動機は「寄附勧誘の適法性の検証」である。控訴人が被控訴人の活動に批判的であったとしても、それは寄附勧誘の適法性を検証する公益的関心と矛盾しない。

 

以上より、附帯控訴理由書に記載された主張はいずれも理由がなく、採用されるべきではない。

 

第12 結論

被控訴人の主張は矛盾に満ち、寄附者保護の観点から到底容認できない。また、被控訴人は反証資料を一切提出しておらず、控訴人の主張を実質的に認めているに等しい。

本件の核心争点である寄附金の使途については、財務文書が提出されない限り事実関係の解明は不可能である。よって、財務文書の提出がない場合には、文化庁への文書提出命令が必要である。

さらに、第一審は寄附者保護の観点を十分に検討しておらず、判断枠組みに誤りがある。

本件控訴は、寄附者保護という強い公益性に基づく正当な訴訟活動であり、棄却されるべきではない。以上を踏まえ、控訴人の請求を認容する判決を求める。

 

以 上


コメントを残す

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください