『てい少年と悪魔サタン』~姑息なものみの塔協会のやり口

未来は僕らの手の中

昨日紹介した『私はこれでカルトをやめました。~人生搾取されたけどまぁいっか~』というAmazonのKindle本の作者の続作。

こちらの『てい少年と悪魔サタン』の方も作中では「エホバの証人」とか「JW」などとは言及されていないが、明らかにエホバの証人2世信者の話。前作の続きではなく、前作を踏まえて、小説チックに仕立てられている。

タイトルの通り、少年期だけでスパッと終ってしまうのだが、伏線も幾つか回収されていないので次作に是非期待したい。

作中に『バックトゥザフューチャー』の話がほんの一瞬出てきて(これだけでストーリー内一番の伏線を回収できているのだか・・・)、年代的に同年代40代の作者に大きく共感する。トランプのモデルになったあの人が懐かしい。

あとがきに、面白い面白くないのどちらにしても感想を教えてくれと書いてあったので、感想。

「面白い」

『夢を叶えるゾウ』のような雰囲気があるのだが、それとエホバの証人独特のサタン思想が相まっているという初期設定の段階で秀逸。あとはこの設定に乗っかって、子供時代の辛酸が見事に吐き出されている。

我々カルト2世信者が失いがちな希望と、未来はいつも『今』の先にあり、未来はいつでも自分が握っているという永遠不滅だが忘れがちな事実が、軽いタッチで表現されている。

卑劣なものみの塔協会のやり口

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『私はこれでカルトをやめました。~人生搾取されたけどまぁいっか~』

エホバの証人の子供が強制される事実の誤認

AmazonのKindleで読めるエホバの証人脱会本。

私はこれでカルトをやめました。~人生搾取されたけどまぁいっか~

作中ではエホバの証人とは書かれていないが、明らかに脱会者の元エホバの証人2世の体験本。

物心ついた頃からのエホバの証人2世で、成人後に解約した体験が綴られている。作者は、恐らく私と同じ現在40代の男性。相通じるところが多い。

作者は、幼稚園に行かずエホバの証人漬けの幼少期を送る。

まだ世間を知らない子供にとっては今見ている世界が常識

幼稚園に行かせて貰っていないのは私と同じ。小学校に入るまで、エホバの証人以外の人間にほとんど触れないので、エホバの証人の世界が常識だと思い込んでしまう。

単なる常識なら殻を破れば良いのだが、常識を通り越して事実と誤認してしまうことが子供のカルト被害者にとっての恐怖私もエホバやキリストの存在、ハルマゲドンというこの世の終わりの到来を事実として誤認していた。

周囲の大人たち全員が全員、真剣に

「サタンが~、エホバが~、ハルマゲドンが~、楽園が~」

と言っているのだ。これを疑ってかかるというのは、他の世界を見も知りもしない幼児には不可能。

友達の出来ないエホバの証人

今すぐエホバの証人をやめるべき理由~永遠の命というものみの塔協会の嘘

児童虐待というエホバの証人の罪

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エホバの証人2世が、抑えきれない破壊衝動で蛍光灯を割りまくる

エホバの証人2世の破壊衝動

エホバの証人の懲らしめという虐待による悪循環 

エホバの証人の子どもには、大きなストレスがかかる。一般の人、信者、親戚家族、誰に対しても模範的であれと言われる。子どもらしく大暴れすることは許されない。

ストレスはどこかで発散されなければならない。子どもの私は、密かに悪事を行うことで、ストレスを逃がしていた。

悪事が両親に露見しなければ、とりあえず懲らしめという体罰を受けることはない。

エホバの証人の子どもが一見お利口に見えるのは、体罰による暴力の効果。エホバの証人的模範行動から逸れると、待っているのは懲らしめ。暴力による制裁を受ける。

痛みは効くので、子どもは反射的にエホバの証人的行動を取るようになる。サーカスの動物と同じ調教方法。ところがサーカスの動物ほど、人間の子どもは単細胞ではない。

私のように親がいない所で悪事を働くようになるのはマシな方。気を休め、息抜きの時間を持てている。問題がもっと重篤化するのは、

エホバの証人の子どもたちが、懲らしめという暴力によって、精神を病むこと。

暴力や恐怖に対する対処療法として、体が痛みを感じなくなる。大ケガをしても死にかけても、笑っていられるエホバの証人2世ロボットの誕生。

エホバの証人には鬱病が多いとも言われている。これも子どもの頃から暴力を受けて、精神を病んだ結果。

また、暴力は連鎖する。体罰を受けて育ったエホバの証人の子どもは、暴力的になる。親が、問題の解決策として暴力という手段を示し続けた結果。

暴力は決して有効な解決策でなく、表面的な解決にすぎない。余計に問題をややこしくするのだが、子どもにはそんなことは関係ない。自らが受けた暴力を周囲にまき散らすようになる。

エホバの証人の2世信者に、DV加害者や子どもに対する虐待者が多いのは当然の結末。

私は、エホバの証人の子どもでありながら、親にバレないように悪事を行うことでストレスを発散していた。しかし、洗脳状態にはあるので、天にいるエホバという神に見られているという罪悪感があった。やがて罰が下されると考えていた。

いつか罪の報いを受けるという、強い罪悪感もエホバの証人2世の精神に暗い影を落とす。自分の命はハルマゲドンまでの限定的なモノで、寿命を全うすることができない。このため、刹那的な生き方へ誘導される。

エホバの証人の懲らしめという名の体罰と児童虐待

蛍光灯を割りまくるエホバの証人2世の子ども

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エホバの証人2世の子ども、親による体罰からの卒業

エホバの証人2世の初恋

エホバの証人2世の受ける体罰

私の両親は異常に熱心なエホバの証人だった。私も当然のように生まれながらのエホバの証人2世信者として育てられた。

エホバの証人はものみの塔協会の厳格な戒律に従って生活する。親がエホバの証人だった場合は、子どもに対しても厳格な戒律が適用される。このため、私は非常に制限の多い子ども時代を送ることになった。

禁止事項の多いエホバの証人2世の学校生活は苦難の連続~エホバの証人のできないことまとめ

ものみの塔の戒律を破ったときに待っているのは、懲らしめの鞭と呼ばれる体罰。親にお尻を素手もしくはベルトなどで何度も叩かれる。叩かれる回数は裁判官さながらに、親が宣言する。

エホバの証人2世の初恋

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エホバの証人の子どもは、エホバの証人の親に殺される

子どもを殺すエホバの証人の親

エホバの証人の懲らしめの鞭とは

母は、私を物心がついた頃から、エホバの証人の王国会館へ連れて行き始めた。当初、幼い私は王国会館で行われるエホバの証人の集会を拒否してぐずっていた。

しかし、父まで一緒にエホバの証人の王国会館へ行くようになる。そのため、私も集会の間は大人しくせざるを得なくなる。ちょっとでも静かにしていないと、懲らしめの行われる部屋へ連れて行かれ、しこたま痛い目に会う。

懲らしめとは主に体罰で、パンツを脱がされ、声を上げて泣くまでお尻を叩かれる。その後で集会場に戻り、周囲の痛い視線を浴びるのは、子どもながらに自尊心が傷つけられた。

逆に両親は聖書の教えに従い、懲らしめのムチを振るっているということで、周囲から絶賛される。そうして微かな自尊心をくすぐられる。このようにしてエホバの証人の親たちは、体罰という暴力にやみつきになっていく。

エホバの証人2世にとって、この世での生は無意味

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エホバの証人の親は、思考停止状態の「親のような者」

エホバの証人2世、14才の葛藤

エホバの証人をやめたい14才

私は生まれながらのエホバの証人信者だった。通称エホバの証人2世。しかも、両親ともにエホバの証人という、いわゆる神権家族。そのため、私はものみの塔協会の戒律に従って厳しく育てられた。

そんな私が14才になったときの話。14年間もの過酷なエホバの証人生活で、私の精神状態はズタズタだった。私は今すぐにでもエホバの証人をやめ、親元を離れ、一人で自由な生活をしたいと願っていた。

私には残された時間は短かったそれはまもなく、この世界の終わりが訪れると信じていたから。その終わりの日(今となっては、お笑いの日)に、ものみの塔に心から帰依していない私は、「天から降り注ぐ業火で焼かれて死ぬ」と信じていた。

私は、ものみの塔による深い洗脳状態にあった。ハルマゲドンというこの世の終わりや、天にエホバという全能神が存在するという、ものみの塔のトンデモ教理を心から信じ込まされていた。

14年間の洗脳教育の反復による蓄積。そして、体罰による痛みによるすり込み。エホバの証人は、組織的に体罰を推奨していた。小さな子どもの脳みそでは、暴力を伴って一方的に放り込まれる情報を、取捨選択することはできない。

14才の私は、ハルマゲドンまでの残された時間を自由に謳歌するため、今すぐにでもエホバの証人をやめたいと願っていた。

エホバの証人をやめると言い出せない理由

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『カルト村で生まれました。』エホバの証人との相違点3つと類似点3つまとめ

カルトの子

『カルト村で生まれました。』被害に巻き込まれる子供

ヤマギシ会というカルト集団で育った半生を、マンガ形式で描いた一冊。この団体は全財産を巻き上げる点や、子どもに対する強烈な体罰を行うという点から、完全にカルト。

エホバの証人との類似点3つ

  1. カルトである
  2. 子どもを巻き込む
  3. 児童虐待を行う

エホバの証人との相違点3つ、ヤマギシ会は

  1. 親子が一緒に暮らせない
  2. 高校を卒業したら脱カルトのチャンスが来る
  3. 季節の行事に対しては寛容

カルトの中にいる人は、情報統制されているので、まさか自分がカルトの餌食になっているとは思いもしない。

ヤマギシ会は、高校卒業時に自分で脱会を選択できる。そのため、多少は良心的と言える。しかし、それまでの感受性豊かな幼少期や少年期は、決して取り戻すことはできない。

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金が要らない自給自足の生活を営みたい、ヤマギシ会は、その思想が暴走したカルト。モノが溢れた現代社会で、所有欲を否定するというのは、何でもかんでも手に入れた勝者か、でなければ敗者の遠吠え、現実逃避にすぎない。

しかし、

思想は個人の自由。自給自足の禁欲生活をしたければ勝手にすればいい。とはいえ、無垢の子どもをそこに引きずり込むのは悪行そのもの。子どもを縛り付け、現代社会になじめないように育てるのは、最悪の虐待行為。

エホバの証人との共通点と相違点

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エホバの証人のやめるための考え方:今は二度とこない

今は二度とこない

幼い子どもへのエホバの証人の洗脳

私は、ほぼ生まれながらにエホバの証人2世として育てられた。中学生になると、私は自分がエホバの証人2世であることが嫌で嫌で仕方がなかった。

しかし、両親は15年近くものあいだ熱心なエホバの証人で、エホバの証人をやめるということは、両親の期待や両親そのものを裏切ることになると、私は思い込んでいた。

そのため、私は両親に対して、エホバの証人脱会の意志をなかなか言い出すことができなかった。

そもそも、私自身がものみの塔の深い洗脳状態にあった。物心つく前からエホバの証人として育てられたことが原因。

ものみの塔は体罰を推奨しているので、エホバの証人の親は、懲らしめと称して子どもに暴力を振るう。エホバの証人の子どもは、ものみの塔の教理を体の痛みで覚えさせられる。

天にエホバというおっかない短気な神様がいて、間もなく到来するハルマゲドンというこの世の終わりで、世界を焼き尽くす。私が罪を犯して悔い改めないと、永遠の闇に葬られる。こんな恐怖心に駆られていた。

エホバの証人をやめてしまうと、私の人生はハルマゲドンであっけなく幕を閉じてしまう。そう洗脳されていた。

バカバカしい話だが、これがエホバの証人2世の現実。

幼い頃から、ものみの塔の教理を痛みと共に体に叩き込まれた。そのため、おバカな教理を信じ切ってしまっていた。小さな子どもに、暴力による恐怖教育を行った結果

つまらないエホバの証人の集会に週3回も出席し、毎週末には恥を忍んで見知らぬ家の呼び鈴を鳴らす布教活動をしなければならない。布教活動中にクラスの同級生に会おうものなら、恥ずかしさMAXの地獄。

それを耐えることができたのは、私が深い洗脳状態にあったから。

ものみの塔の言うことは真実で、今さえ耐えればいい。そうすれば、ハルマゲドン後に、楽園に入って永遠の命を享受できる。そう信じていた。

エホバの証人をやめるための思考方法

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児童虐待が隠蔽されているエホバの証人の王国会館を通報せよ

児童虐待の王国会館

陰湿なエホバの証人の体罰

警察庁の犯罪統計によると、児童相談所に通告した子どもの数が2019年に過去最多になったとのこと。児童相談所に通告した18才未満の子供の数は10万人弱、そのうち身体的虐待が2万人ほど。

周囲にエホバの証人2世の子どもがいる人は、積極的に子供に通告させる、自ら通告するという行動を取れる時代になった。

エホバの証人の体罰は、子どものお尻をベルトや素手で叩く方式なので身体に証拠は残らない。しかし、子どもたちの心に大きな傷が残る。周りの正常な大人には、それを救う義務がある。

エホバの証人の集会が開かれる王国会館には、”懲らしめ”用の部屋があった。懲らしめというのは体罰、児童虐待に該当する。くだらない自己満足の公開講演がされている間、子どもたちは当然おとなしくしていることはできない。

公開講演というのは、週末の集会で行われる、男性信者による単独の宗教講話のこと。ほとんど自慰行為。

詳しくはこちらの記事で→エホバの証人2世の物的被害

エホバの証人は、懲らしめという体罰で抑えつけて、子どもの心をのっぺりと平らにして洗脳していく。静かに2時間座っている子どもが模範的な良い子ども、神エホバや両親から愛されるのだ、と体罰の恐怖で思い込ませる。

懲らしめ用の部屋は密室になっていて外に音が漏れなかった。私がしこたまお尻を叩かれていた30年以上前でも、教団指導層は虐待を”疑われる”ので、子どもの泣き声を外に漏らさないよう懲らしめを行え、と信者に通達していた。

エホバの証人組織の中では、組織的、伝統的に子どもへの虐待が行われている。私が懲らしめられた部屋には、水道用のホースが設置してあった。緑色のホースで、子どもの私はお尻を思いっきり引っぱたかれていた。30年以上前の光景が、まざまざと目に浮かぶ。

愛のムチとは?エホバの証人の王国会館を通報せよ

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エホバの証人の子供に生まれた圧倒的不幸、監視される学校生活

不幸なエホバの証人の子ども

エホバの証人2世の学校生活

私は生まれながらのエホバの証人だった。小学校高学年になった私は、クラスメイトと同じようにクリスマス会に参加したかったし、校歌も国家も普通に歌い、騎馬戦にも出たかった。

しかし、そういった活動すべてはものみの塔の柔軟性のない態度によって禁止されていた。ものみの塔は、他の宗教を全て異教・異端とみなし攻撃対象にしている。本来は自分たちが異端そのものなので、滑稽な話。

クリスマスは普通にキリスト教に関連した行事なのだが、エホバの証人から見ると異端の行事のため禁止。節分や七夕は、当然のように禁止。

私の子どもの頃はなかったのだが、最近騒がれるようになったイースターやハロウィンも禁止。

給食の前の合掌も、日本の神仏への祈りのポーズと同じなのでNG。合掌しないだけならともかく、キリスト教ポーズで祈りを捧げなければなかったので、周囲から見ると明らかな変人。給食は毎日のことなので辛かった。

エホバの証人の子どもには心休まる日は無い。

学校の先生は、小学生の私が何らかの行事に参加しないと言うたびに干渉してきた。この行事は宗教性は無いのではないかと。しかし、小学生だった私がエホバの証人の掟を破ったらどうなっただろうか?

親に怒られるだけでは済まない。エホバの証人の教理に背くということは、狂信的なエホバの証人信者である親との決別を意味する。

親の保護なしには生きられないし、親を捨てる覚悟もない。10才ちょっとでその覚悟はなかなか持てない。親に保護されて生きてきた時間が、人生の総量に占める割合として大きすぎた。いまだ、両親の愛情を必要とする年齢だった。

であれば、親に秘密で学校だけでエホバの証人でない顔をするしかない。しかし、学校の先生はその秘密保持を保証できない。親に黙っていて、後でばれたとき、自己の保身ができないから。

エホバの証人の親は怒り狂いますよ。子どもに異教の行事を押し付けたんじゃないのかと。覚悟も無いのに、仕事だから念のため干渉してくるだけの無能な地方公務員、エホバの証人の子どもだった私は、学校の先生をその程度に捉えていた。

エホバの証人の子供に生まれた圧倒的不幸

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